[開催済み] 2026年10月度 理事会・例会 [2026.10.07] [2026.10.8]

開催報告

内装業の人材育成・原価管理・デジタル化への対応|NPO理事会 活動報告

開催報告

2026年10月、内装業関連NPOの理事会を開催しました。対面を中心とした会合で、参加者による近況共有と、今後の事業運営に関する意見交換を行いました。

内装業・左官業を取り巻く受注環境、人材確保・育成、業務効率化、新たなサービス展開、組織づくりを主なテーマとして確認しています。本報告では、同業の実務者に共通する課題と、今後に向けた検討事項を整理します。

1. 受注環境と原価管理

各参加者から、決算見込み、受注状況、収益性、人員体制などの近況報告が行われました。原価管理と利益率の確保が、共通の課題として共有されています。

住宅・店舗・医療施設などの内装工事では、顧客からの仕様変更や情報収集の増加により、見積もり、打合せ、施工管理の負担が大きくなっているとの意見がありました。ある理事は、利益率の目標を割らないよう管理してきたものの、変更対応が重なることで収益を圧迫しやすい点を課題として挙げています。

住宅工事や紹介案件では、変更対応の範囲や費用負担に関するルールを整理し、利益率を維持できる受注体制を検討します。

2. 作業場・倉庫の活用による施工体制の強化

作業場や倉庫を活用した部材加工(オフサイト施工)、保管、事前準備の内製化について報告がありました。現場の待機時間の削減や、社員の稼働の平準化につながる取り組みとして共有されています。

「現場で手が空いてしまうと、利益率が一気に下がる」(ある理事の発言要旨)

下地の遅れなどで現場作業が進められない場合でも、作業場での加工作業があれば社員の稼働を確保できるという事例が紹介されました。今後も、現場効率化につながる運用方法を検証していきます。

3. 若手人材の採用・育成

高校新卒者を含む若手人材の採用・育成について、求人条件の見直し、処遇改善、早期に施工へ触れられる環境づくりの重要性が確認されました。

「基本給が上がっているので、そこを上げないと学校の先生も紹介しづらい」(ある理事の発言要旨)

あわせて、若手職人の早期育成、女性を含む多様な人材の受け入れ、技能習得を支える教育体制についても意見交換がありました。若手には、施工技能を高めるキャリアと、チーム運営・育成を担うキャリアの双方を見据えた育成方針を検討します。求人票、給与水準、育成計画を見直し、職人としての仕事の魅力を伝える取り組みを進めます。

4. 組織づくりと業界慣行の課題

組織規模の拡大に伴い、個人の経験や判断に依存しないための行動基準、役割分担、リーダー育成の必要性が共有されました。ある事業者では、職人組織の行動基準を育成・評価・日常の対話に活用し、現場ごとの判断のばらつきを減らす取り組みを進めます。

問屋業務と元請け業務、自社施工と応援対応のバランスの設計も、持続的な運営に関わる課題として取り上げられました。応援対応については、自社施工を優先する原則と例外的な対応条件を明文化し、職人へ説明する方向で整理します。営業機能は属人的な対応から脱却し、業務の役割・顧客対応・案件管理を可視化する仕組みづくりを進めます。

業界慣行については、価格競争や不明確な発注、時間外対応と、働き方改革・コンプライアンスとの隔たりが課題として確認されました。

5. デジタル化への対応と業務効率化

デジタル化の進展に伴う既存業務の縮小リスクと、新たな受託業務・物流対応・在庫管理サービスなどへの展開可能性について、意見交換が行われました。取引先のデジタル化や発注方式の変化を注視し、新規サービスや受託体制の検討を進めます。

「AIで何でもできるようになった分、何をやるべきかの選択が難しい」(ある理事の発言要旨)

AI、RPA、情報管理ツールなどを活用し、間接業務の効率化や社内情報の蓄積を進める必要性も共有されました。DIYと本格的な職人施工の中間にあたる小規模施工・提案型サービスの可能性についても報告がありました。

6. 今後の方針

  • 各社・各事業者は、決算内容や案件別の収益性を確認し、材料ロス、人員配置、仕様変更への対応を含めた原価管理を継続します。
  • グループ内の各事業体については、経営者・後継者間で事業の目的、責任範囲、意思決定基準を共有し、継続的に対話します。
  • 次回以降の理事会では、会員間の情報共有を継続し、例会・見学機会・対外発信の内容を具体化します。
  • NPOとして、人材育成、施工品質、適正な取引環境、デジタル活用に関する実践事例を共有し、会員事業者の活動支援につなげます。

まとめ

人材の確保・育成、利益率の確保、デジタル化への対応は、内装業の事業者に共通する課題です。NPOでは今後も、現場の実践事例を共有しながら、同業の実務者の事業運営を支援していきます。


開催のお知らせ

テーマ:NPO活動の推進に向けた情報共有および今後の事業計画について

当会の定例理事会を開催いたします。

本理事会では、各種事業の進捗報告や今後の活動計画、関連分野における情報収集・視察報告、ならびに会員間での意見交換を行います。また、今後開催予定のイベントやプロジェクトについて協議し、当法人の活動目的の達成に向けた方針を確認いたします。

イベント概要

【開催日時】2026年10月7日、2026年10月8日

【開催形式】対面会議

【参加費】無料

【対象】NPO会員 および オブザーバー

【主催】NPO法人 住環境工事研究会

【開催場所】株式会社アトリエサンクレーヴ内ミーティングルーム

視察など:リリカラ 等

会議内容

・NPO法人の活動報告
・各プロジェクトの進捗共有
・視察および情報収集活動の報告
・業界および地域課題に関する意見交換
・今後のイベント企画について
・次期活動計画およびスケジュール確認

■参加方法

参加をご希望の方は、事前に事務局までお問い合わせください。

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備考

※オブザーバー参加をご希望の場合は、事前申請が必要となります。
※会議内容の一部は変更となる場合があります。
※個別案件および詳細な討議内容については、関係者間のみで共有いたします。